漫画と旅

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広島に行った話 1日目 広島市

数年前から行きたいと思っていた広島に行けたのは2018年のGWだった。この年のGWは前半が3連休、後半が4連休というカレンダー。しかし後半は仕事が入っていたので、前半を有休使って4連休とし広島に行く計画を立てた。

 

広島市から呉へと南下し竹原、尾道と瀬戸内海を沿いを行くルート。1日目の朝、始発の新幹線に乗り込み広島へと向かう。東京駅を出発しストリーミングで音楽を聴いていると、空気公団の「旅をしませんか」「おはよう今日の日」が続けて流れてきて静かにテンションが上がる。旅と空気公団の相性は抜群だな、などと思いつつ車窓から流れていく朝の東京の街並みを眺める。

 

10時前に広島駅に到着し、まず原爆ドームへと向かった。この時駅から歩いて向かったのだが、半分くらい行った所でバス使えば良かったなと後悔する。そこそこ距離あるんだよね。

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ツツジ原爆ドーム。退廃的な美しさがある。

 

その後、広島平和記念資料館を訪れた。戦前戦時中の広島の暮らしから、原爆で失われた街並みや人々の生活。当時の凄惨さ伝える写真や証言、そして復興から今に至るまでの歩み。展示を隅々まで見て回った。資料館内は日本人よりも外国人の姿が多かったのが印象的でもあった。

 

平和祈念館を出て次に向かうのは宮島。平和記念公園から宮島までは高速船が出ている。多少割高だが、川から広島の街並みも見られるし電車の乗り換えもないので、ゆったりと景色を存分に楽しみながら宮島まで行くことが出来る。

 

宮島について厳島神社へと向かうのだが、まあもの凄い学生の数だった。この日はGW前の平日ということもあり、県外からの修学旅行生や県内中学高校の校外学習などが集中していたんだろうと思う。少し辟易としながらも厳島神社に到着。

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大鳥居。春の青空に映える。

 

その後神社の本殿を見て回った。

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ちょうど干潮の時間帯。干上がっていてスニーカーでも歩けるほどだった。

 

本殿を出た後、神社周辺を散策した。見上げると塔があったので何気なしにそこに向かう。塔は豊国神社という神社の五重塔であった。そして、塔の横には千畳閣と呼ばれる神社の本殿がある。100円を払うと中に入れるのだが、ここが開放的で景色も良くとても落ち着ける場所であった。下の通りと比べると人は少なく、自分と同じように休憩している人の姿が多い。

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風が吹き抜け心地の良い空間。千畳とあるが実際には857畳らしい。

 

その後、ふらふらとお店なども見て回り、昼食がてら食べ歩きながらフェリー乗り場へと戻った。戻るときはJR宮島フェリーに乗り、宮島口駅から電車で広島市内へと戻った。

 

市内に到着したが時間は15時半を回ったばかり。まだ飲みに行くのはちょっと早い。調べると縮景園という庭園があり、夕方までの時間を潰すにも丁度良い感じ。例のごとく歩いて向かった。園内は金沢の兼六園のような、それは見事な日本庭園だった。

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夕日に照らされる庭園。人気は殆どなく、市内とは思えないくらいに静か。

 

のんびり庭園を眺めた後日も暮れて来たので宿へと向かう。この日のホテルは市内でも飲み屋街の中心に位置する場所。チェックインし荷物を置き、早速飲み屋街へ。ホテルを出るとすぐ横のお店に何やら行列ができていた。少し気になりつつも、最初はお好み焼きを食べると決めていたので、ホテル近くの八紘というお店へ向かった。

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そば肉玉。パリパリに焼かれた麺とソースのマッチングはビールに合う方程式。

 

その他にも肉や海鮮を鉄板焼きで頂いた。開店した直後の時間帯だったからか他にお客さんの姿はなく、店主と夕方のニュースを見ながら世知辛い世の中だねえなどという話をしていた。今となっては何がそんなに世知辛かったのか、全く覚えていない。

 

他にお店も行くつもりではあったが、色々と食べた結果満たされてしまい、ホテルに戻ることにした。すると、ホテル横のお店にまだ行列が出来ている。飲み屋でこんな行列が?不思議に思い、何のお店か調べると1人2杯限定、つまみはなし、1種類のビールを注ぎ方を変えた数種類のメニューで提供しているビールスタンド富重というお店だった。酒好きの身としてこれは見逃せるはずもない。早速列へと並ぶ。

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この日提供されていたのはアサヒビール。まずはおすすめの一度注ぎ。キリっとしていてこれぞアサヒという味わい。そして次は三度注ぎ。口当たりが滑らかでソフトな味わいになっており、一度注ぎとは全くの別もの。違う種類のビールと言われたら疑うことすらないだろう。続けて飲むからこそ違いも分かるのだろうけど、ビールも注ぎ方でこんなに違いが出るものなのかと。衝撃だった。

 

思わぬ1杯との出会いもあって1日目はとても充実したものになった。あと沢山歩くと食べて飲んでも罪悪感ないのが良い。疲れもあったのでベッドに入ると直ぐ眠りに落ちた。

茨城と栃木に行った話

 

2018年4月、有休消化を兼ねて金曜土曜で茨城と栃木を回った。

 

まだ車を買う前なので電車バスの旅。金曜の朝、電車を乗り継ぎ鹿島神宮に着いたのは午前9時前だった。平日の朝ということもあり、人はほとんどいない。鳥居を潜って森のような参道を1人歩く。空気が緑で満たされているようで歩いていて何とも心地よい。

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本殿を抜けさらに奥へと進む。途中分岐があったので、まずは右に進むとあったのが要石。江戸時代、徳川光圀公がどこまで深く埋まっているのか確かめるため7日7晩掛けても掘り切れなかった由緒正しき岩である。こんなもの掘らされた人間は堪ったもんじゃなかっただろうな、と思いながら次は分岐の反対方向へ。要石の反対側には湧水が湧く、御手洗池。とてもきれいでしたね。

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一通り回ったので、次の目的地に向かうことにした。写真はないのだが、鹿島神宮駅から鹿島神宮までの街並みが割と好みで、歩いていて楽しかったのを覚えている。

 

電車に乗りネモフィラを見にひたちなかへ。勝田駅からシャトルバスに乗りひたち海浜公園へと向かう。ちょうど見ごろの時期だったので平日にも関わらず凄い人数。ネモフィラはとても綺麗だったが、あまり落ち着いて見ることは出来ないなあという感じ。誰かと一緒に来る場所だと思いつつ、人がいない場所を求め昆虫の如く公園内を徘徊する。

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ネモフィラの丘から外れると殆ど人とすれ違うことはなくなる。丘以外も良いんだけど、やたら広いからか歩き回っている人は少なかった。園内を巡回するバスは人気のないところも走っていて、1人で歩いているとやたら目立つ。バスとすれ違うたびに視線を浴びるのはどうにも居心地が悪い。

 

一通り歩き回ったところで時間を見ると、まだホテルのチェックインまで余裕があった。何かないかと調べると、数キロの所に日帰り温泉があったので歩いて向かう。

阿字ヶ浦温泉のぞみ

http://www.ajigauraonsen.jp/

ここの休憩所、全面ガラス張りとなっていて海に向かって1人用のリラックスチェアが数十並べられていた。置かれている漫画のラインナップと数も豊富。漫画と温泉が好きな自分には最高の環境なので、家の近くにあったら毎週通うと思う。勿論、温泉自体も良いもの。海を見ながらパラパラとバガボンドを読んでいたが、日も落ちて来たので地ビールを1本買って外に出た。

 

温泉前の砂浜で、買った地ビールを開けた。春の海を見ながら飲むビールは美味い。

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ビールを飲み切った所でホテルに移動することにした。海近くの駅から電車に乗り勝田駅へと戻る。ホテルにチェックインし、荷物を置く。時間は18時を回ったところ、飲み始めるにはちょうど良い時間だった。財布とスマホだけを持って、ホテル近くの飲み屋街をふらふらと見て回り、1件の居酒屋に入る。地元の人向けのこじんまりとしたお店だった。来るお客さんも常連という感じの方が多い。店主と常連さんの取り留めのない話を聞きながら、山菜の天ぷらを食べ、ビールと日本酒を飲む。

 

1時間ほど飲み店を出た。もう1軒どこか行こうか迷ったが、結局ホテルに戻って飲みなおすことにした。コンビニでおつまみとお酒を買いこむ。この1人で旅行や出張に行った時の、ホテルに戻ってから地元のローカル番組を見つつ飲みなおす時間が堪らなく好きだ。ぐだぐだと飲みなおし就寝。

 

翌日、ホテルで朝食を食べ直ぐにチェックアウト。日光へと向かった。2~3時間掛け東武日光駅に到着した。駅から日光東照宮まではバスも出ていたが歩くことにした。東照宮までの道は様々なお店が並び、買わずとも見ているだけで楽しい。歩いて正解だった思ったが、神橋渡ってからの坂は結構きつい。日光東照宮は門が多い。「見ざる・言わざる・聞かざる」で有名な猿の彫刻。陽明門や唐門と比べると地味で人だかりが出来てなかったら気付かなかったかもしれない。

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朝は宝物館も見ようと思っていたが、歩きっぱなしで疲れて来たので切り上げて帰ることにした。そっちはまた次の機会に訪れるつもり。気が乗らなくなったときに、誰にも気遣うことなくリスケ出来るのも1人旅の良いところだと思う。

 

帰りは宇都宮から新幹線に乗るか迷った挙句、普通列車を乗り継ぐことにした。宇都宮駅地下、青源で焼き餃子と水餃子を食べながらビールを飲んだ。あとは帰るだけかあと思うと途端にもの悲しくなる。お土産屋を見て回り、結局何も買わず電車へ乗りこみ帰路につく。

 

これ以降、電車での旅行はこの翌々週に行った広島以降していない。今思い返すと電車で出かける楽しみもある、というか車よりゆったり出来ると再認識したので、コロナが落ち着いたらまた電車での旅行に出かけたい。