伊勢市 星出館
伊勢市駅を挟んでちょうど伊勢神宮外宮の反対側に星出館は位置している。昭和元年創業で100年近い歴史があり、建物の大部分は大正時代に造られたもの。それを建て直したものが現在の建物である。
外観からも歴史を感じさせる造りではあるが、館内も期待に違わぬ素晴らしいものだった。中庭を囲むような吹き抜けの造りとなっており、1階も2階も中庭側の窓は大正ガラスが取り付けられている。その中庭には水琴窟がある他、梅の木が植えられている。その花を咲かせる初春の眺めは大変良いものだろう。
また、玄関入口に用意されたスリッパがやたらとカラフルでファンシーな柄が多かったり、お風呂のタイルは可愛らしい模様があしらわれたものだったりするのだが、それはそれで旅館に馴染んでいるのが面白かった。そういった小物や装飾も含め、建物自体も館内の意匠もとても素晴らしい旅館だった。以下写真。
旅館外観。県道沿いに建っており一際目を引く存在感がある。
旅館玄関口。招き猫だってマスクをする。
玄関口を旅館側から。写真ではやや隠れているがカラフルでファンシーなスリッパが並ぶ。
1階中庭と大正ガラスの引き戸。
水琴窟。館内を紹介して頂いた際その音色を聞かせて貰った。
2階廊下。橋すげーって言いながら渡った。
2階の流し場。
2階にある休憩スペース。ここから中庭を眺めるのも一興なのだが、廊下はエアコンがないため非常に暑い。
2階奥の階段。昔ながらの柱や手摺は武骨で良い。
上の写真の階段から下ったところ。ここを左側に曲がった突き当りにお風呂がある。
泊まった部屋。写真には写ってないが冷蔵庫も完備されていたのが嬉しかった。
大正時代の雑誌の切り抜きが飾られていたり。
1階の応接間。
応接間には蓄音機が置いてある。レコードもあり自由に使うことができる。
書室。異様にラブコメ漫画のラインナップが豊富。
食事処。食事は基本的に朝食のみ提供を行っている。
可愛らしいタイルが使われたお風呂。なお、旅館近くには銭湯が2件あり、そちらを利用する際はバスタオルの貸し出しも行っている。
以上が旅館の紹介。この記事の趣旨とはずれるが、夕食を食べに(飲みに)いった所が美味しかったのでちょっと紹介。
星出館から徒歩数分の虎丸。蔵を改装した居酒屋で海鮮がメインのお店。新鮮な地物の魚介類に三重県の地酒も豊富。良い魚が仕入れられなかった場合は営業しないというお店で、その拘りに違わぬ大変美味しい魚料理の数々だった。酒好きなので、自分にとってこういったお店に行くのも旅の楽しみとなっている。